しばらくここを放置していたのには訳があります。
実は僕も把握していなかったんですが、これまでずっと、ライブドアの広告商品のひとつに paid link がありました。

paidlink3
(clip に掲載されていた paid link の一例)

これらは通常の広告とは違い、rel="nofollow" やリダイレクタを挟まず直接対象サイトにリンクする、純粋にPageRankを操作する目的のSEO商品です。

なぜこれがダメなのかはまた今度書こうとは思うけど、googleによる説明でも十分かもしれません。

4年前のライブドア事件の際、広告主がほとんど去ってしまった中で、売れた数少ない商品の一つがこの paid link だったようです。要は事件の影響につけこまれて足下を見られ、自サイトのPageRank(と信用)を切り売りさせられていたわけですね。
足下を見る方も見る方だけど、それを、弱みにつけこまれたどころか恩義を受けたかのように考えてる方も人が良すぎです。そして、その後4年も経って黒字化した後も無批判にそれを売り続けていたのでは言い訳の余地もあまりないでしょう。

自分の所属・担当を明らかにして、インターネット広告等について偉そうなことを書いている以上、自分の担当コンテンツの中に paid link が掲載されている間はブログの更新とか無理だわと思って twitter 界隈に逃避してたんですが、ようやく paid link が一掃され、今後この商品を売らないという通達も出されたので、また記事書くとするかな。

(本当は、twitter に逃避してたら案の定そっちの方が楽になっちゃってブログがめんどくさくなっちゃった、というのもないではないです。はいはい、やっぱりね...)



○○の中の人、と身分を明かしてブログを書くことで会社名によるレバレッジを得ることができるけれど、逆にその会社にやましいことがあればそれも引き受けなければならない、というまあごく当たり前の顛末ではありました。

(ちなみに、同僚のあの人が最近セキュリティに関してあまり刺激的なポストをしないのも、たぶん、うちのサービスの中で彼自身が課した基準をクリアしていないものが残っているからなんじゃないかと思うんだよなぁ。そして「同僚が胸を張って中の人だと言えるサービスを作る」っていうのは、ユーザの要望に答えるのと同じくらいの、業務命令よりはずっと強い、改善モチベーションになり得ます。)

まあこういったことによって組織を健全化する圧力がかかるわけだし、健全な組織はより優秀な人を集められるようになるので、そういう点において、所属を明らかにした個人ブログの存在意義はやはり大きいとも思いました。

プライベートとoccupationとを完全に人格分離することは困難だし、企業コンプライアンスの一環として、会社は胸を張って人に言える(ブログに書ける)仕事を提供していく義務があると思うんですよ。