ディレクタ陣主催の勉強会がはじまったようなので、便乗エントリ。

↑の記事でも紹介されていますが、今年から「数学部」という社内勉強会を開催しています。

週一回昼食時の一時間、有志で会議室に集まって、指定のテキストを輪講形式で読み進めています。

参加者は平均7〜8人、職種はけっこう雑多です。すでにテキスト2冊を制覇して、現在シーズン3のまっただ中です。

数学部の現在までの軌跡を紹介します。


 シーズン1 「プログラマの数学」 (終了)

プログラマの数学プログラマの数学
著者:結城 浩
販売元:ソフトバンククリエイティブ
発売日:2005-03-24
おすすめ度:4.0



プログラマというとばりばりの理系ばかりと思われがちですが、実は、高校からずっと文系でしたっていう人も多いんです。

また、理系出身の人でも、社会人になってしばらくすると「あの時、数学もっとちゃんとやっとけば良かったなぁ」と思う機会がだんだん増えてくるものです。

何度かそういった話をするうちに、「主に文系プログラマ向けに、数学の基礎体力となるような勉強会を開催しよう」ということになってはじまったのがこの数学部でした。

そんなわけで、初回のテキストはその名もずばり「プログラマの数学」を選びました。

章の区切りも丁度よく、平易な文章の割に、N進法からはじまって計算不可能性に至るまで、プログラマの教養として基本的なところが体系だてて、まんべんなくカバーされていました。最初のテキストとして選んで正解だったと思います。


シーズン2 「マンガでわかる統計学」 (終了)

マンガでわかる統計学マンガでわかる統計学
著者:高橋 信
販売元:オーム社
発売日:2004-07
おすすめ度:4.5
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以前から疑問だったのが、統計学のとの字も知らずにwebディレクターを名乗っている人間がなぜこんなにいるのか、ということでした。

PVや売り上げの予測、ユーザの行動やユーザ層の解析など、業務のありとあらゆる場面で統計学は必須の技術であるはずなのです。

...といったことを社内IRCで愚痴っていたところ、じゃあ勉強してやるからとっとと分かりやすい本を見繕って来いや、と言われ (一部脚色あり) 新宿の紀伊国屋の統計学のコーナーを端から端まであさった結果,最も実践的な内容で分かりやすかったのがこの本でした。

昼下がりの紀伊国屋で萌え本を片手に、俺はいったい何をしにきたんだっけ ? などと自問自答を繰り返したのですが、いやほんと、純粋に統計学の教科書として良い内容なんですよ。

そんなわけで、シーズン2はプログラマやコーダーに加えてディレクターからの参加者も多く集まって賑やかに進みました。

先日、参加者の一人だったディレクターのレポートに相関係数が記されているのを見ました。

自分が得た武器の強さに、気づく人は気づいていると思います。


シーズン3 「マンガでわかる統計学 回帰分析編」(進行中)

マンガでわかる統計学 回帰分析編
マンガでわかる統計学 回帰分析編
著者:高橋 信
販売元:オーム社
発売日:2005-09
おすすめ度:5.0
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今はこのテキストを半分ちょっとまで終えたところです。

シーズン2で読了した「マンガでわかる統計学」は実は3部作になっており、いずれも素晴らしい内容です。もちろん統計学のテキストとして。
(ちなみに話もちゃんと繋がっています。)

扱う技術が高度になるにつれ、見開き全部数式というページもたまに見かけるようになってきましたが、逆に、このレベルになってくると、実際に使うときにはほとんどツール任せになるので、背景の数式は一度大筋を理解しておけば十分です。
そんな感じで、毎週一歩一歩確実に前進しております。


これが終わったら俺、結婚するんだ ... じゃない、次はいよいよ三部作の最終刊です。あるいは最近はやりのアレもアリかなぁ、などと思っているところです。


シーズン4〜 (coming soon)

マンガでわかる統計学 因子分析編
マンガでわかる統計学 因子分析編
著者:高橋 信
販売元:オーム社
発売日:2006-10-26
おすすめ度:5.0
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集合知プログラミング集合知プログラミング
著者:Toby Segaran
販売元:オライリージャパン
発売日:2008-07-25
おすすめ度:4.0